仮想通貨3.0 2019 6 9
書名 仮想通貨3.0
著者 マルク・カルプレス 講談社
「雨降って地固まるか」
日本においては、仮想通貨(暗号通貨、暗号資産)をめぐって、
いろいろな事件が発生しました。
その都度、法的な整備が進んだと言えるでしょう。
それでも、日本が世界に先駆けて、
仮想通貨(暗号通貨)の先進国になるかは見えてきません。
もしかすると、発展途上国のほうが、
先に仮想通貨(暗号通貨)の先進国になってしまうのかもしれません。
自国通貨に不安がある発展途上国の人たちにとっては、
仮想通貨(暗号通貨)のほうが安定していると考えるでしょう。
昔は、通貨不安のあった国が自国通貨を廃止して、
通貨を米ドルにしてしまった発展途上国がありました。
これからは、米ドルではなく、暗号通貨にしてしまう国が出てくるかもしれません。
実は、紙幣を印刷するには、非常に高度な印刷技術が必要です。
発展途上国によっては、そういう印刷技術がない国は、
外国に紙幣の製造を依頼することになります。
しかし、いまさら紙に印刷するのは古いと考える国が出てくるかもしれません。
金融ガラパゴス諸島 2017 10 29
舞台は、アフリカのケニアから始まる。
エムペサ(M-Pesa)とは、「M」がmobileのM、
「Pesa」がスワヒリ語のマネーのことで、
2007年にアフリカのケニアのモイ大学の学生が開発した、
携帯電話向けのソフトウェアであり、
携帯電話だけで、送金、貯蓄、支払いができるクリプト・カレンシー(暗号通貨)で、
銀行口座を持たないアフリカの人々に、あっという間に広まった。
この学生のソフトに目を付けたのが、
イギリスの携帯電話会社のボーダフォンだった。
そして、ボーダフォンとケニアの携帯電話会社が組んで事業化して、
これにIBMが入ってきてソフトに磨きをかけて、
クリプト・カレンシーとして完成させたのが、2012年だった。
現在、ケニアで1700万人、タンザニアで700万人、
その他ボーダフォンが活動するアフリカ諸国で利用者が広がっている。
日本よりも先にデジタル通貨先進国になったアフリカ諸国では、
人々は、エムペサというデジタル通貨を各人の携帯電話に貯め込んでいる。
(以上の文章は、下記の本から引用しました。一部加筆してあります)
書名 ビットコインは「金貨」になる
著者 石角 完爾 朝日新聞出版